Carbonfibre chassis
ケーニグセグが生産するモデルの核となる部分――それが、カーボンファイバー製のチューブシャシーです。
このシャシーは、クリスチャン・フォン・ケーニグセグのオリジナルデザインを忠実に再現しています。アルミニウム製ハニカムコア構造(F1で使用されているものと同じ)にカーボンファイバーをあらかじめ含浸させた構造となっており、衝突時の保護性能を向上させています。アルミ製の燃料タンクは、リヤ側の左右シルに沿った中空のボックスセクションの内側に組み込まれています。これにより、燃料タンクを最大限に保護し、最適なパッケージングと組み合わせて、可能な限り理想に近い重量配分が実現されています。
ケーニグセグのカーボンファイバー製チューブシャシーは、ねじり剛性が1度あたり65,000Nmとこれまでに世に示された同様のシャシーのどれよりも高く、着脱式で収納可能なルーフパネルまでを備えていることにも驚かされます。実際のところ、このような測定値はどのような意味を持つのでしょうか?
端的に表すと、プレッシャーが掛かった(例えばコーナーで2G等)際に車体がねじれたり、曲がったりすることに対する剛性が、非常に高いということです。
剛性の高いシャシーは、剛性の低いシャシーに比べてサスペンションを柔らかく設定することが可能となり、より快適な乗り心地を実現します。シャシーのフレックスを補正するためにサスペンションを調整する必要がないため、コントロール性も向上します。
剛性の高いシャシーを使用することで、ケーニグセグのサスペンションエンジニアは、車両のダイナミクス、乗り心地やレスポンスのコントロールに集中することができるのです。


Koenigsegg Engines
ケーニグセグは、他のメーカーからエンジンを調達するのではなく、その全てを自社で開発・製造するという点で、小規模メーカーの中でもユニークな存在です。
ケーニグセグは創業当初、フラット12気筒エンジンを含むいくつかのエンジンをテストしました。最終的にV型8気筒エンジンのアーキテクチャが選ばれたのは、そのコンパクトなサイズがシャシー内でのパッケージングの良さと軽量化に繋がると結論付けたからです。今日、それが正しい判断であったことが証明されています。
独自のエンジンを設計するにはコストが掛かりますが、他のOEMに制限されない開発の自由度を得ることができます。ケーニグセグはそれを利用して、創業当初から革新的、かつ記録的なエンジンを開発してきました。
- 世界最強の市販エンジン(CC8S、2002年)
- 世界最強の市販エンジン(CCR、2004年)
- 世界最速の市販車(CCR、2005年)
- 0→300→0km/hテストで21.19秒(アゲーラR、2011年)
- 0→300→0km/hテストで17.95秒(One:1、2015年)
- 世界初のパワーウェイトレシオ1:1の市販車(One:1、2015年)
- 0→400→0km/hテストで37秒以下(アゲーラRS、2017年)
- 448km/hの市販車公道最高速度記録を達成(アゲーラRS、2017年)
なぜ、ケーニグセグはそのエンジンのノウハウをV型10気筒やV型12気筒のアーキテクチャーに適用しないのか?――その答えは、とてもシンプルです。1000bhpを超える出力を発生させる場合、一般的なV型10気筒やV型12気筒のエンジンではどうしても重量の増加が避けられないからです。V型8気筒エンジンは強力なパワーを追求し、かつ軽量化までをそこに両立させるには、まさに理想的なパッケージなのです。
ケーニグセグが製造するエンジンはすべて、カリフォルニア州を含む世界市場向けにホモロゲーションされており、地球上で最も厳しい排出ガス規制に適合しています。さらに、ダウンサイジングによるコンパクトなスペース効率、優れた軽量性までを実現します。
'Rocket' catalytic converter
問題:規制に適合するための、パワーを制限する触媒コンバーターを装着しながら、滑らかに流れるようなエキゾーストを実現する必要がありました。
その解決策は、ある種の古典的な概念の中に隠されていました。
Rocket Catは、プリキャットが高回転で背圧を作りすぎると、過圧が自動的にバイパスされ、メインキャットに直接オーバーフローする形で作動します。このスキームは、メインキャットが適応温度に到達していなくても、Rocket Catが必要なときには、いつでも効率的に作動できるようになっています。
可動部品のないシンプルで巧妙なソリューションであり、最も重要なことは、開発されたCCRの出力を当時の既存のソリューションと比較して、100bhp以上も向上させられたという事実です。
触媒コンバーターのためのRocket Catのスキームは、ケーニグセグ・オートモーティブABにとって、初めて取得した特許でした。


Dihedral synchro-helix doors
2ドアのスポーツカーは一般的に、乗員の乗り降りを助けるために大きなドアを持っています。ドアが大きいということは、狭いスペースでの開閉に際してかなりの気を遣うことを意味します。
長年に渡って多くのメーカーが解決策を模索してきましたが、その成功の度合いは様々です。例えば、シザードアは高く開くため、乗員が座っているときには手が届きにくい場合があります。同様に、屋根にヒンジで固定されているガルウィング・ドアも、多くの人にとっては高すぎる開き方をします。
ケーニグセグの二面体synchro-helix door機構は、開発以来、自動車業界ではユニークな存在として常に注目されています。この独自のヒンジ機構が可能にしたドアの動きは、外側と上向きに同時に開くというもので、美しいだけでなく、何より実用的です。
ドアは、ほとんどの縁石を避けるために十分に高く開きますが、ガレージの天井を避けるために、フットプリントは低く確保されています。また、車体の側面スペースも最小限に抑えられているため、狭いスペースでも難なくドアを開閉することが可能です。
ケーニグセグ・レゲーラの登場により、そのメカニズムは完全にロボット化されました。ボタンを押すだけで自動的にドアが開き、乗り降りする度に未来的なエレガンスと感動をもたらします。
Removable, stowable roof system
従来、取り外し可能なルーフを持つ2シーターのスーパーカー / スポーツカーのオーナーは、ガレージを出る前に、屋根を外した状態でドライブするかどうかを決めなければなりませんでした。2シーターの場合は取り外したルーフを載せるスペースがないので、特に雨が降る可能性がある場合、それは危険な決断でした。
クリスチャン・フォン・ケーニグセグが、1994年にスーパースポーツカーのアイデアを最初にスケッチした際、重要なデザイン要素の1つとなったのが、取り外しができて収納も可能なルーフのアイデアでした。クリスチャンは、ハードトップクーペの安全性と、オープントップの自由な走りの両方を顧客に提供したいと考えていました。そして現在、ケーニグセグの2シーター・ロードカーはすべて、この独創的なデザインを採用しています。
ルーフはカーボンファイバー製の一体型ユニットで、1人で取り外しができるほど軽量です。ルーフ自体のデザインは容易でしたが、それを取り外してフロントに収めるスペースを確保するためのデザインは、ある程度困難なものでした。
フロントフードの下にスペースを確保することは、ケーニグセグ独自の細長いウィッシュボーンサスペンション、ステアリングラック、フロントダンパー、ブレーキフルードリザーバー、アンチロールバーなどが収まるフロントサブフレームの設計に特別な課題を与えました。フロントサブフレームを、ワンピースルーフのスペースを確保するために、できるだけコンパクトに設計する必要があったのです。
それは価値のある取り組みでした。ケーニグセグは現在においても、取り外したルーフがきちんと収納できる、マーケットで唯一の“メガカー”なのです。


Triplex suspension system
ケーニグセグのリヤフードを開けると、エンジンベイの上部に左右に伸びる第3のダンパーが目に入ります。カーボンファイバー製のカバーに記された「Triplex」という文字は、ケーニグセグのもうひとつの革新的な技術を表しています。
サードダンパー「Triplex」の主な役割は、サスペンションのセットアップにアンチスクワットの要素を提供することです。
スクワットとは、ハードな急加速を実行する際に起こる現象のことで車体のリヤエンドに物理的な力が掛かるために、ディップダウン(しゃがんだ)した状態を指します。
スクワットは、急加速時に後輪のトラクション性能を高めますが、逆にフロントエンドが浮くことでハンドリング性能を損なう可能性があるため、管理が必要です。これこそが、トリプレックスが発明されたシナリオです。
フルパワーで発進するとリヤエンドが下がってしまい、後輪がシャシーに対して通常の位置よりも「上昇」してしまいます。これにより、リヤのウィッシュボーンが持ち上がろうとするためリヤダンパーは圧縮されます。
トリプレックス・リヤダンパーは、こうしたスクワット状態に対して効果を発揮しますが、通常の片側圧縮(コーナリング時など)では効果を発揮しません。トリプレックスダンパーは、凹凸のある道をまっすぐ走っている際にはアンチロールバーの機能を果たしますが、コーナリング中はその機能を果たしません。実は、これこそが快適性とグリップ力を高めることに繋がっているのです。
Z-shape anti-roll
アゲーラRSのZ型アンチロールバー(前後に装備)は、従来のアンチロールバーが備える2つのピボットポイントの代わりに、1つのピボットポイントのみを備えています。この結果、フリクションを低減し、精度とレスポンスを向上させることに成功しました。
アンチロールバーの中央部はスチール製で、外側の2つのセクションはカーボンファイバー製のロッドで構成されています。クルマが走り出すと、ロッドが中央のスチールセクションに押し付けられ、エンドとピボットポイントの間に若干のたわみが生じますが、素材の性質と反対側からの力によって相殺されます。
従来のU字バーのようなねじりベースのシステムではありますが、素材、ドロップリンクの欠如、アンチロールバーのジオメトリーに使用されている角度により、より進歩的なシステムとなっています。ケーニグセグのアンチロールユニットは、従来のバーに比べてとても軽量です。それは、従来のU字バーの約5分の1の重さでありながら、より正確で高速なアンチロールバーが得られることを意味します。


'AIRCORE' hollow carbonfibre wheels
2012年、ケーニグセグは特許を取得したAircore技術を導入し、新しい一体型中空カーボンファイバー・ホイールを発表しました。
ケーニグセグが製造するそれまでのアロイホイールも十分軽量でしたが、カーボンファイバーを使用することで、ホイールの構造的な剛性を損なうことなく、さらにトータルで20kgもの軽量化を実現しました。
ホイールが軽いと、静止状態から加速する際の質量が少なくて済むため、より加速が鋭くなります。また、ホイールの回転質量が減ることで、より俊敏なコーナリングと効率的なブレーキングが可能になります。
当初は5本スポークのデザインでしたが、レゲーラでは新たに3本スポークのデザインが採用されました。
Top-mounted active rear wing
ケーニグセグOne:1は、世界初のトップマウント・アクティブ・リヤウイングを搭載しています。
スピードを維持しながらダウンフォースを得る際に重要なのは、抗力を最小限に抑えることです。理想的なシナリオは、減速させることなく(抗力)、空気の圧力を必要なところに向けることで、車体を路面から離さない(ダウンフォース)ことです。
ウイングマウント技術は、走行状況に応じて適切なダウンフォースや抗力を得るために、アクティブにウイング角度を変化させることができるように開発されています。トップスピード・モードでは、最小の抗力を得ることができ、ハンドリング・モードでは、より多くのダウンフォースを与えます。一方、ブレーキ・モードでは、グライダーを最も高い角度に設定し、エアブレーキの役割を果たします。これらの設定は、速度とスロットル/ブレーキの使用量に応じて、すべて自動で行われます。
従来のウイングは、その下側を介して支柱に取り付けられていました。しかし、ダウンフォースを生み出す上で最も重要なのがウイング面の下側である以上、そこに余計な構造物が存在しないトップマウントの有効性に、ケーニグセグはフォーカスしたのです。ウイングの下側にある支柱や金具などは乱流を生み出し、ウイングの有効性を低下させます。
One:1のリヤウイングは、2本のストレーキを使用して取り付けられています。これらのストレーキは、高速走行時にスタビライザーとしての役割も果たします。ストレーキの両端にはウイングのマウントポイントがあり、ウイングのフロントリップの上部で結合させることで、下面に乱流が生じないように考慮しています。
その結果、最大で600kgのダウンフォースを発揮する圧倒的な性能を有したリヤウイングとなり、トップスピードで走行中には滑らかに空気を後方へ流し、ブレーキング時には最大の抗力に設定することが可能となりました。
さらに、ケーニグセグのトップマウント・アクティブリヤウイングの総重量はわずか10kgで、競合他社のアクティブウイングシステムの約3分の1の重量を実現しています。


Top-mounted, retractive, active rear wing
前のページでは、アクティブリヤウイングの利点について詳しく説明しました:トップスピード、ハンドリング、ブレーキングなど、様々な要求に応じてパフォーマンスを最適化するために、ダウンフォースの量を変化させることができます。
このリヤウイングをトップマウントすることで、空力効果を最大限に発揮するウイング下面は、従来の下側から支柱で取り付けられるタイプに比べて乱流の発生が防げることで、より理想的な空力効果を手にすることが可能となったのです。
そして、レゲーラではこのアイデアをさらに一歩進め、必要に応じて上昇するボディ一体型のウイングデザインを採用しました。オリジナルのボディデザインのエレガンスを維持しながら、必要に応じて自動で作動することで、より最適な空力アシストを提供します。
レゲーラのアクティブ・リヤウイングは、非常に軽量であることもポイントです。メカニズム全体の重量は僅か5kgでありながら、310kgものダウンフォースを生み出すのです。
HydraCoup
HydraCoupは、ケーニグセグ・レゲーラのために特別に開発された、特注の油圧カップリングです。
レゲーラは、従来のトランスミッションを廃止し、ファイナルドライブユニットのみを採用した、独自のドライブラインを特徴としています。基本的には常に7速ギアになっています。これは巡航速度ではうまく機能しますが、実際に7速で静止状態から発進しようとしたことがある人は、ドライブラインにどれほどのストレスが掛かるかを理解できるでしょう。
HydraCoupは、基本的にはロックアップ機能を備えた非常に高度なトルクコンバーターです。が静止状態から発進する際、後輪にかかる第1のトルクは電動モーターから発生します。そして、その瞬間的なトルクを従来のトランスミッションのローギアのように作用させ、クルマをスムーズに静止状態から発進させるのです。
HydraCoupがロックアップし、内燃機関(ICE)のフルパワーとトルクが発揮されるまで、HydraCoupはICEから徐々にドライブトレインにパワーを供給します。
HydraCoupはクリスチャン・フォン・ケーニグセグによって考案され、エンジニアのダグ・ボレニウスによって開発されました。このシステムを構成するパーツは、ケーニグセグ独自の設計思想に従って、スウェーデンの地元職人によって製造されています。


Koenigsegg Direct Drive Transmission
Koenigsegg Direct Drive Transmission(KDD)は、クリスチャン・フォン・ケーニグセグによって発明され、ケーニグセグ・アドバンスト・エンジニアリング・チームによってレゲーラのために開発されました。
特許出願中のKDDは、内燃機関エンジンで使用された従来のトランスミッションに取って代わる存在です。KDDは多数のギアや可変トランスミッションを必要とせずに、内燃機関からリヤアクスルへの直接駆動を可能とします。しかし、これらはいずれも本質的に高いエネルギー損失を伴います。
KDDシステムの主要コンポーネントは以下の通りです。
- 3基の電動モーター
- HydraCoup- ケーニグセグ社内でレゲーラ専用に設計・開発された先進のロックアップ式トルクコンバーター
- F1グレードの超高密度・超小型バッテリーパック
中でも、3基のアキシャルフラックス電動モーターは、パワー密度が非常に高く、KDDの重要な要素となっています。
これらの電動モーターは、ゼロ回転からの非常に優れた応答性を提供するだけでなく、トルクベクタリング、回生ブレーキ、エネルギー変換も可能にします。
HydraCoupは、ケーニグセグがレゲーラのために開発した特注の油圧カップリングです。 HydraCoupは基本的にロックアップ機能を備えた非常に高度なトルクコンバーターで、内燃機関からシングルスピードのドライブラインへのスムーズで、何より進歩的なパワー伝達を可能にする重要な要素なのです。
バッテリーパックは、レゲーラの圧倒的な加速性能を引き出す鍵を握っています。これは基本的にF1グレードの技術です。重量は僅かに64kgで、最大500kWのパワーを発生することを考えると、信じられないほど軽量です。 この3つの要素がどのように組み合わされることで、Koenigsegg Direct Driveに適正なパワーを発揮させているのでしょうか?
レゲーラの最終駆動比は2.73:1で、これはアゲーラの7速に相当します。7速でゼロからの発進を経験したことがある人なら、KDDを開発する際に直面した課題を理解していただけると思います。このようなハイギアで発進するには、従来のクルマでは単純にトルクが足りないのです。
レゲーラには、電気推進と内燃機関(ICE)の2種類の推進力があります。レゲーラのICEは1,100bhpの最高出力と1,250Nmの最大トルクを有していますが、0rpmではピークトルクを得ることができません。
そこで、レゲーラの電気駆動システムの出番です。
レゲーラの電気駆動システムは、670hpの駆動力を発揮します。さらに重要なのは、3500Nmのトルクを後輪に直接供給していることです(クランク上の1000Nmに相当)。
従来のトランスミッションを排除した上で、レゲーラがその機械的損失を最小限に抑えることを可能にしているのは、電気駆動システムの存在に他なりません。0rpm以降の電動モーターからの瞬間トルクが従来のトランスミッションのローギアと同じように作用し、車体をスムーズに、何より力強く発進させることを可能にしたのです。
モータースポーツ・グレードを持つレゲーラのセル技術は、一般的なEVの約10倍の速さで電力を放電し、同じく約10倍の速さでの再発電が可能です。ICEを使用して150km/hで巡航中にアクセルを踏み込むとKDDシステムが瞬時に電気駆動を行い、150km/hから250km/hまでわずか3.2秒でプッシュさせます。
そこから再び150km/hまで減速すると、ICEシステムとデアクセルによる充電が始まり、バッテリーへの充填が行われます。
KDDシステムにより、レゲーラは超応答性とスムーズさを同時に実現しています。独自のパワーデリバリー、機械的損失の大幅な低減、コンポーネントの大幅な軽量化により、世界最速の0-400km/h加速性能を実現します。
Autoskin
レゲーラは世界初となる、ボタンに触れるだけで全てのボディクロージャーを完全に自動で作動させる機能を手に入れました。ケーニグセグでは、このシステムをAutoskinと呼んでいます。
ケーニグセグは、小型で軽量な油圧技術の進歩により、レゲーラ全体の重量をほとんど犠牲にすることなく、こうしたロボット化に成功しました。
レゲーラには、アクティブな前後ウィング、シャシーコントロール、リフティングシステムなどの機能が標準装備されているため、油圧ポンプとアキュムレータはすでに用意されていました。
この結果、ドアとフロント/リヤフードの自動化を実現するAutoskinの油圧は、同程度の重量のガスストラットに代わるものであり、重量への影響を最小限に抑えることができたのです。
Autoskinはソフトクロージング機構を採用し、レゲーラに洗練された感触を与えています。ロボット化されたボディシステムは、総重量が僅か5kgに抑えられています。
すべての開口部とウイングミラーには近接センサーが装備されており、開閉時にドアが近くの物体(縁石や低い天井など)に接触しないための配慮も万全です。


The world’s smallest, most power-dense automotive battery system
レゲーラの画期的なダDirect Driveシステムの心臓部には、F1グレードのシステムを適用したバッテリー・パックが搭載されています。
レゲーラのバッテリーパックでは、192 個のセルを 2つの並列ストリングで構成し、合計 384 個のセルを搭載しています。4.5kWhのバッテリーは800Vの電源を誇り、これによりレゲーラは世界初の800V市販車となりました。この巨大な電源ラインにより、驚異的な速さでバッテリーから電力を引き出すことができ、しかもその電力を比較的長い時間引き出し続けることができるのです。
レゲーラは670bhpの出力を発生しますが、そのすべてを、冷却液によってクーリングされた重量66kgのバッテリーパックから取り出しています。
さらに、このバッテリーパックは必要に応じて200kWの大規模な充電にも対応しており、システムは常にパワーと効率のバランスを追求しています。